谷村小唄

作詩・オマタハチロウ 作曲・橋本晴夫            
昭和31年

唄 わかばちどり

1谷村恋の町 夜霧にぬれて
 乙女心は はずかしや 
 燃える思いの 胸のうち 
 街じゃ チラチラ灯が招く
 ソウカネー ソウダヨー
*ソーレ ソジャナイカー
 ヤムラヨイトコイチドハオイデヨ
 チョイチョイキナキナ
 キタラキヤスク
 ヨットクレー ソウダネ


2谷村機の町 あの娘が可愛
 トトントンカラリンと 機を織る
 お嫁にほしや あの娘
 添えてあげよか じゃがーの夜具
 ソウカネー ソウダヨー
  *同じ


3春はお城山 うぐいす小鳥
 梅がちったので とんできたか
 桜の枝で ホーホケキョ
 鳴けば ちるちるあの花が
 ソウカネー ソウダヨー
  *同じ


4谷村染屋さんも ホロリと泣いて
 糸の染めるは なんのその
 恋の染めわけ むずかしや
 なぜに染まらぬ 愛の色
 ソウカネー ソウダヨー


5十日市場の 滝きの音さえも
 打てば響くよ この胸に
 何故に響かぬ この思い
 可愛 お方は薄情け
 ソウカネー ソウダヨー
  *同じ
   
6街のはずれに 夕闇せまり
 いとしお方と 語るうち
 いつか並んだ 二つ影
 見ればお出山 月が出た
 ソウカネー ソウダヨー
  *同じ


7谷村裏町カラコロ通る
 おぼろ月よに なつかしや
 あねさん島田は 誰かいな
 呼べば答える ふりかえる
 ソウカネー ソウダヨー
  *同じ
  
  

2017年(平成29年)1月26日読売新聞山梨版掲載

わかばちどり