旅笠しずく
作詩 小林一雄 作曲 水野廉太郎
編曲 南雲一広
唄 磯部みつぎ
1、捨てた故郷の 甲府をあとに
脇差に仇なす 逃れ旅
甲斐の祐天 峠を越えて
行く身つれない 渡世道
2、故郷を出てから 三年三月
脱ぐにぬげない この草鞋
老いたお袋 いとしくなるぜ
知らぬ他国で 月を見る
3、一夜あけては 思案にくれて
一目しのんで 裏街道
惚れた女が 恋しくなるぜ
やぶれ旅笠 ひとしずく
甲斐の裕天
東群(東八代郡)田安領を縄張りとして、勝沼に一家を張り、三井の卯吉の乾分として卯吉の死後、乾分の面倒を見て修験祐天として三井一家を取り仕切り、一の子分に菱山の佐太郎。兄弟分に青梅街道筋の「けいどうばたの親分」で名をはせた中萩村(塩山市)の秀造が、追われる祐天を大菩薩峠越しに上州に逃がした。