下部小唄

唄 藤本純秀

1 朝の下部は 権現様の
  杉の木にまで 霧が立つ 
  霧が立つ 
  ヨイヨイヨイショ コリャ 
  霧が立つ


2 鳴くなひぐらし 今日来たばかり
  明日も下部に わしゃ泊まる
  わしゃ泊まる 
  ヨイヨイヨイショ コリャ
  わしゃ泊まる


3 天狗岩から 川下見れば
  水に小石が 流される
  流される
  ヨイヨイヨイショ コリャ
  流される


4 今は下部も 信玄公の
  隠し湯なれど 隠されぬ
  隠されぬ
  ヨイヨイヨイショ コリャ
  隠されぬ


5 かれた枝さえ 降る白雪に
  冬は下部の 花と咲く

  花と咲く
  ヨイヨイヨイショ コリャ
  花と咲く



6 桜並木の 桜の下で
  下部出るときゃ 袖絞る
  袖絞る
  ヨイヨイヨイショ コリャ
  袖絞る

明和のころ、野口雨情と中山晋平
によって作られた、新民謡で、温泉
情緒豊かな美しい唄である。
愛唱歌の小杉真紀子と聴き比べる
のも面白いのではないでしょうか?