すずき(鱸)のお話し See bass


スズキ目スズキ科で成長したら70cm100cmにもなる魚です。出世魚として有名ですがコツパセイゴフッコスズキへと呼び名が変わってきます。2530cmがセイゴ、60cmまでがフッコ、60cm以上がスズキになります。フッコの時までは大きな河川の喫水域より上に住み、成魚のスズキになると、喫水域の近<の海に住みます。

島根県宍道湖のスズキは有名で、スズキの奉書焼きはこの地方の名物料理になっています。その他、東京湾を始め、全国の大きな河川の流れ込む内湾に住んでいます。旬は6月〜8月。幼少時を河川で過ごすので、どうしても河川の汚れの匂いを身につけてしまいます。この匂いは成魚になってもとれません。産地が同じでも、固体によって匂うものとそうでないものがあり、外見からでは全くわかりません。しかし最近では河川の汚れにも歯止めがかかったせいか、匂いを持つ魚も減ってきているようです。栄養は、ビタミンA、Dが豊富で、脂肪が多い。

これは雑学ですが、(平家物語の鱈の事より)平家物語の舞台となっている平安後期は熊野信仰の全盛時代。後白河上皇をはじめ貴族たちは競って熊野(紀伊半島南部)にお参りにいきました。その道中には精進潔斎(身を清める)のため魚・肉・ニンニクなどをたたなければなりません。平清盛がまだ安岐守(あきのかみ)だった頃、熊野詣のために伊勢から船を出しました。すると、突然、大きなスズキが飛び込んできたのです。同乗していた先輩の修験者は意外にも「これは熊野権現の下さったごりやくです。どうぞ召し上がって下さい」とすすめます。昔、周の武王の船に白魚が飛び込んで来たのが武運を招く吉兆とされている事を知っていたからです。清盛は精進潔斎の最中ですが、「熊野権現のごりやくを受ける」と決意して、このスズキを自ら調理して食べ、家臣たちにもふるまいました。禁を破ったにもかかわらず、その後の清盛には好運が続き、平家一門の繁栄を招きます。そこで人々は「平家は熊野権現の力を得ている」と噂するようになりました。

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