身延線て?

身延線とは、東海道線富士駅(静岡県富士市)から中央線甲府駅(山梨県甲府市)を結ぶ、88.4KmのJR東海のローカル線です。


◆身延線の場所

赤いラインが身延線です。富士駅から沼久保駅間は富士山の南西側を走り、芝川駅辺りからは富士川東岸に沿って北上します。波高島駅から鰍沢口駅手前までは山間を走り、鰍沢口駅から先は甲府盆地の山際を走ります。甲斐上野駅からは甲府盆地を南から北に貫くように進み、善光寺駅から金手駅を経て終点の甲府駅までは中央本線と併走します。

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◆身延線沿線

身延線は純然たる観光路線ではありませんが、沿線にはすばらしい景色と、多くの見所が点在します。
景色では日本一の山『富士山』、日本3大急流に数えられる『富士川』や『南アルプス連峰・遠くに望む八ヶ岳連峰』など、車窓のすばらしさは数ある観光路線にも劣りません。また春には、路線のさまざまな場所でを楽しむことができます。

観光スポットとしては、日本国内に1300以上ある浅間神社の総本宮『富士山本宮浅間大社』(最寄り駅:富士宮駅)、全国枝垂桜10選にも選ばれ、樹齢400年の見事な枝垂桜が境内にある日蓮宗総本山の『身延山久遠時』(最寄り駅:身延駅)、武田信玄によって創建され数々の重要文化財を有する『甲斐善光寺』(最寄り駅:善光寺駅)、武田信玄の隠し湯として昔から湯治客などで賑わう『下部温泉』(最寄り駅:下部温泉駅)などがあり、見所が数多くある路線です。
身延線に訪れたらそのまま通過してしまうだけでなく、途中下車をしながら身延線の旅を楽しんで下さい。


◆身延線を走る車両

身延線には現在、373系電車の特急ワイドビューふじかわ(3両編成)と、普通電車の313系(3両編成、2両編成)、そして東海道線から乗り入れてくる211系(富士−西富士宮間の区間)などが走っています。

 373系電車は1995年10月、静岡駅−甲府駅間を結ぶ特急ワイドビューふじかわとして初めて登場しました。その後、1996年3月より東海道線の特急ワイドビュー東海(2007年3月廃止)や夜行快速ムーンライトながら(以前の通称は大垣夜行)、飯田線の特急ワイドビュー伊那路などにも使用されています。373系は、それまで使用されていた165系の『急行富士川』の老朽置き換えの為に登場しました。165系の4両編成から3両編成の373系になり、全体の乗車定員は減りましたが、リクライニングシート化やセミコンパートメント席などが設置され、乗り心地も改善されています。このため3両編成ながら、JR東海の中の特急電車としては高い利用率を誇り、身延線の活性化に大きな役割を果たしています。2007年3月より全席禁煙となりました。
停車駅は、静岡-清水-富士-富士宮-内船-身延-下部温泉-甲斐岩間-鰍沢口-市川大門-東花輪-南甲府-甲府

▼373系、車両の編成
編成は富士駅側から「クモハ373-サハ373-クハ373」。編成番号はF1〜F14。
373系電車

身延線を走る313系電車は、1999年6月より運行されはじめました。313系には0番台、300番台、1000番台、1500番台、2000番台、3000番台、5000番台、8500番台とバリエーションが多くありますが、身延線で主に活躍しているのは3000番台と、2006年8月から運行されている3100番台です。これ以外に東海道線で主に使用されている2300番台、2600番台(発電ブレーキ搭載車)も使用されています。313系3000、3100番台は2両固定編成のセミクロスシートで、クハ(甲府側の先頭車両)には車椅子対応トイレが設置されています。各ドアにはドア開閉ボタン(車外は開ボタンのみ)があり、身延線では乗降者がボタンを押しドアを開閉させる方式で、通年半自動扱いを行っています。また以前使用されていた115系では、身延線の狭小断面トンネル用に合わせて低屋根仕様の2600番台が投入されましたが、313系は全ての番台で身延線に入線出来るようになっています。
静岡車両区(配置当時は静岡運転所)に配置された313系3000番台は、身延線と御殿場線で共用されています。その為車内の路線案内図は、身延線と御殿場線の両線が描かれています。1999年8月にワンマン対応のための車内ミラーと、運賃表が設置されました。増備車として投入された3100番台の仕様はほぼ3000番台に準じていますが、細かいところで違いが見られます。行先表示が前面、側面共に幕式からLED式へと進化しました。前照灯もHID化され、遠目にも新型のそれと分かります。室内ではトイレが大型化され、その分トイレ横にあったボックスシートは設置されていません。
その他身延線を走る2300番台、2600番台は静岡支社内の113系・115系置き換え用に投入されたもので、2006年12月から営業運転を始めました。3両編成である2600番台は、主に115系で走っていた列車の置き換えとして、該当列車に充当されています。2300番台、2600番台と3000(3100)番台との大きな違いは、シートがすべてロングシートであることです。

▼313系、車両の編成
3000番台の編成は富士駅側から「クモハ313-クハ312」。編成番号は3000番台がV1〜V12、3100番台がV13〜V14。
2300番台の編成は富士駅側から「クモハ313-クハ312」。編成番号はW1〜W9。
2600番台の編成は富士駅側から「クモハ313-モハ313-クハ312」。編成番号はN1〜N10。
313系電車V編成(初期車)313系電車N編成(増備車)


◆路線概要

私鉄の馬車鉄道から始まった身延線は、その歴史ゆえに比較的低い規格で路線が敷設されています。富士馬車鉄道から富士鉄道。そして富士身延鉄道になり、その後国鉄が買収してできた路線です。富士-身延間は私鉄時代の初期に敷設されたため、多くの区間で200R(半径200mの円を描くカーブ)という急カーブがあり、電車のスピードがあまり上がらない所があります。身延-甲府間は私鉄時代に建設されてはいますが、それでも国鉄規格で建設されました。しかしながらそれでもローカル線規格のため、最高速度は直線が連続する区間でも85km/hとなっています。
 昭和後期には宗教団体の富士宮大石寺への参詣が盛んになり、輸送力増強、東京方面からの直通乗り入れ、花田踏み切りの渋滞解消などを実現させるため、昭和44年に富士−竪堀間の路線付け替え、その後富士駅から富士宮駅までの複線化が行われました。現在では団体列車は運行されなくなってしまいましたが、複線のメリットを生かし日中でも概ね毎時3本の普通列車が運行されています。西富士宮で折り返す多くの列車は、日中を中心にワンマン運行されています。

身延線データ
総駅数 39駅(富士駅、甲府駅を含む)
営業距離 88.4Km
複線、単線区間 複線:富士駅から富士宮駅
 単線:富士宮駅から甲府駅
電化区間 全線電化、直流1500V
最も長い トンネル 881.8メートル 勝坂トンネル(市ノ瀬−久那土)
2番目 840メートル 割石トンネル(落居−鰍沢口)
最も長い橋 249.2メートル 笛吹川鉄橋(甲斐上野−東花輪)
最短駅間 850メートル 市川大門−市川本町
860メートル 甲斐住吉−南甲府
880メートル 善光寺−金手
最大傾斜 25パーミル 竪堀−東花輪 間に数多く
 25パーミルとは1000m行くごとに25メートルの高低差があると言う事です。