昭和12年(1937年) 「湖底の故郷」は、東京都民の水瓶である「小河内ダム」建設のため、悠久の土地を追われた奥多摩小河内地区の人々に送られた、情熱の詩人島田磐也の哀歌です。 当時としては異例の速さで急きょ吹き込み発売されたと聞いております、心にしみる曲です。
湖底の故郷 作詞: 島田磐也 作曲: 鈴木武夫 昭和12年 唄 東海林太郎
(一) 夕陽は赤し 身は悲し 涙は熱く 頬濡らす さらば湖底の わが村よ 幼き夢の 揺り籠よ
(二) あてなき道を たどり行く 流離の旅は 涙さえ 枯れて果敢なき 想い出よ ああうらぶれの 身は何処
(三) 別れは辛し 胸痛し 何処に求む 故郷よ 今ぞ当て無き 漂白の 旅路へ上る 今日の空