茅ケ岳に想う

     作詞・作曲 松田三男
    

 分け入る小さなこの道は
 遠く頂 みえないけれど
 踏み出す一歩は 小さくても
 遥か山頂へと 確かに続く
  
 木漏れ日の中を流れゆく
 時は静かに 深く心をいやす
 昨日までの 煩わしさを忘れ
 今深くこの山に 抱かれよう
  
 故郷の 遠き山に想う
 野山に遊んだ過ぎ去りし日々を
 夕焼け空の 向こうに見た
 若き日の 熱き夢を想う
  
 雪解け水に誘われて
 春の息吹を いっぱい吸い込む
 流れる汗を 緑の風が
 山並みを渡って やさしく撫ぜる
 
 踏みしめ歩く背中には
 担いだリュックの 重さが心地よい
 くじけそうな時 疲れた足の
 刻む足音が 背中を押す

*春の日の 茅ヶ岳に想う
*山を愛した 先人たちを  
*懐かしい友に 出会えたような
*春の日の 茅ヶ岳に想う

 時に山は はげしく姿を変え
 何人も寄せつけぬ 厳しさもある
 苦しさを超えてのみ 本当の喜びが
 春の日の 茅ヶ岳に想う 

 酒を愛した 山人たちを
 あなたのしるした 足跡訪ね
 春の日の 茅ヶ岳に集う
 この山を吹き渡る 風に包まれ
   
*繰り返し

 春の日の 茅ヶ岳に集う
 春の日の 茅ヶ岳に想う