大菩薩峠

 作詩 宮沢賢治 作曲 峰 章山

     唄 峰 章山
江戸を西へ隔てて三十里、甲州裏街道が
甲斐の国、萩原村へ入り その最も高く、最
も険しい所に上下八里にまたがる難所があ
る、それが大菩薩峠である


(1) 二十日月 かざす刃は
   音無しの 虚空も二つと
   切りさぐる その龍之介


昔、尊き聖がこの頂に立ち東にお水流水も清かれ、西にお水流水も清かれと祈り五拓の像を埋めたと言う、それからは東にお水流水は多摩川となり、西にお水流水は笛吹川になったと申し伝えられた


(2) 風もなき 修羅のさかひを
   行き惑い ススキがるるい
   のじ原 その龍之介


(3) 日は沈み 鳥はねぐらに
   かへれども 人はかへらぬ
   修羅の旅 その竜之介
  
   修羅の旅 その龍之介