八幡(奈良田盆唄)

唄  不詳

      森田よし子

1ヤレ 郡上八幡 出て来る時は
 サーヨヤサノセ
 ソーダヨー 雨も降らぬに
 袖ヨを絞る ヤレ袖を絞る
 雨も降らぬに 袖を絞る


2ヤレ むたて通るになぜ出て逢わぬ
 サーヨヤサノセ
 ソーダヨー いつも呼ぶ声
 忘れたか ヤレ忘れたか
 いつも呼ぶ声 忘れたか


3ヤレ 国のお方と 知らずにいたが
 サーヨヤサノセ
 ソーダヨー 聞けばなつかし
 踊り唄 ヤレ踊り唄
 聞けばなつかし 踊り唄


4ヤレ 二羽の烏は 奈良だの不思議
 サーヨヤサノセ
 ソーダヨー カアカアカアと
 仲のよさ ヤレ仲のよさ
 カアカアカアと 仲のよさ

注① 二羽の鳥・・・奈良田七不思議の一つ。昔、奈良王がこの地に遷居中、鳥が多くいて里人を苦しめたので夫婦二羽に封じられた。それ以来奈良田の鳥は二羽よりふえもしなければ減りもしない。
注② むたて・・・わざわざ、折角の意か?

この唄の一番の歌詞は、岐阜県郡上八幡町の盆踊り唄「川崎」の歌詞と同じである。現在飛騨地方や信州にも類似の曲節のおどりがあるといわれ、これが伝えられたものと思われる。奈良田では盆踊りのほかお座敷唄としても歌われている。

森田よし子

不詳