小立小唄 |
1 春が来たぞえ俺らの里によ 鳥もはばたくうれしい頃は ゴンと鳴らした常在寺の鐘に 今日も散ります里宮さんの 大和桜が 大和桜が ちらほらと ちらほらと 2 村の鎮めとしずまり居ますよ 諏訪のやしろよ氏神さんよ 石段のぼって両手を合わせ 祈る日の本御国の栄え さあさ告げましょ さあさ告げましょ 真心を 真心を 3 来たらよりゃんせ日蓮様はよ 遠い昔よあの妙法寺 法蓮華経の御法をきいて 高い山門仰いだ空に さっと飛びますさっと飛びます 鳩の群れ 鳩の群れ 4 沖を通るは鵜の島通いよ 千々に砕ける心の波に 乗せてゆきたいあの日の夢は 風も泣く添え礒辺の松に せめて今宵をせめて今宵を 久保の浜 久保の浜 5 時雨パラリと身にしむ頃は 銀杏ハラハラ金山さんの 森が冷たく更け行く夜半は 行商に出ているおらがの人の 明日の便りが明日の便りが 気にかかる 気にかかる |