富士に寄せて
  『六根清浄

       
 作詞 小山田利男 作曲 倍田敏江
     

1夫婦檜と太郎杉 浅間神社に無事祈願
           六根清浄 六根清浄

2吉田口から諏訪の松 先人の声 風の声
           六根清浄 六根清浄

3中の茶屋から馬返し れんげ躑躅の
                      紅い花
           六根清浄 六根清浄

4昔を偲ぶ茶屋の跡 石碑並ぶ奥の宮
           六根清浄 六根清浄

5女人天上に阿弥陀堂 遥か頂き仰ぎ見る
           六根清浄 六根清浄
  
6フジノハタザオ フジアザミ
        流れ砂利道ふみしめて
           六根清浄 六根清浄

7雲の切れ間を振りかえりゃ
        麓の山並み下に見る
           六根清浄 六根清浄

8胸突き八丁 岩の山
       鳥居くぐりて汗ぬぐう
           六根清浄 六根清浄

9杖を便りに頂の 御鉢巡りて無事登山
           六根清浄 六根清浄

10雲を突き抜けて立つ山は
       三国一の富士の山
           六根清浄 六根清浄  

1、富士登山をするときには、麓から山頂までの歩行に十時間以上を要するので、草鞋を草鞋を履き、金剛杖に鈴をつけてあるき、浅間神社で無事を祈願して、上りました。七、八合目になると非常に厳しく、六根清浄の大合唱をすることで体に宿るエネルギーを放出することができ登頂できました。

2、吉田口からは、三百五十年ほど前に先人が植林した諏訪の松が続きます。その大きな松の木を見ながら鈴をならして歩きました。

3、中の茶屋からうまがえしの中間地点には大石茶屋があり、そのあたり一帯はレンゲつつじの群落で、富士吉田市の保存植物とされています。

4、一合目から四合目あたりには、茶屋がたくさんありました。今も当時の面影を残す記念碑が、沢山あります。

5当時、女性は三合目の女人天上までしか登れず、この場所で富士山の頂上を拝み、さらにその先にある阿弥陀堂を拝み下山しました。

6、五合目付近にあるフジハタザオとフジアザミは、富士山にしか自生せず、富士山の保存植物とされています。
7、ろくごうめあたりの雲の切れ間から、麓や山脈を見るとなんと遠くに見えることでしょう。

8七、八合目あたりは岩山が続き、登山者は大声を出して「六根清浄 六根清浄」の大合唱で胸突き八丁を登り切り、そして鳥居をくぐって一休みです。「六根清浄」とは人間の欲望を引き起こす目、鼻、耳、舌、身体、そして意識の六つの機能を絶ち、身を清めるために富士登山で唱える念仏です


9金剛杖を持ち、頂きのお鉢巡りをして無事登山ができたことを浅間神社に報告します。

10、雲を突き抜けて立つ山が、日本一の富士の山です。火山壁上では剣ヶ峰が最も高く、三七七六米。富士山は周囲の伊豆箱根と共に国立公園にしていされています。立山・白山と共に日本三霊山のひとつで芙蓉峰と呼ばれています。
                                          小山田利男